ジンギスカンについての疑問をプロが解説!体にいい?冷えたビールと食べちゃダメ?

ラム肉の脂について、こんな話を聞いたことがありませんか?

ジンギスカンの脂は健康にいいらしい!吸収されにくくてダイエット効果も期待できる♪

ジンギスカンの脂は体に悪いらしい。胃の中で固まってビールと飲むなんてもってのほか!

そう、

ジンギスカン、体にいいの?悪いの?論争です。

あるブログにはいいことばかり書いてあって、あるネットニュースには悪いことばかり書いてある……いったいどれが正しいの??

今回はジンギスカン専門店を営む私が結局どうなのかを解説していこうと思います。

できればいいところばかりを知ってたくさん食べてほしい…という気持ちをグッと堪え、
皆様にメリット、デメリットを知っていただいた上で、安心してジンギスカンを召し上がっていただきたいという想いで本記事を執筆いたします!

目次

結局ジンギスカンは体にいいの?悪いの?

先ほどの体にいい、悪い論争ですが、結論から申し上げますと

どちらも間違ってないと言えます!

どういうこと?という疑問は追って一つずつ解説していきますが、私の大まかな意見としましては
これらの意見は一つの要素の裏表を取り上げているに過ぎないということ。

例えばケーキ作りを想像してください。

ひとつのケーキ作りという作業ですが、「自分好みに作れる上に、お店で買うより安く済む!コスパがいい!」という意見と「後片付けが大変だし、そもそも作るのに時間がかかる。コスパが悪い」という意見に分かれますよね。

同じことなのに着眼点が異なると真逆の意見になってしまいます。

最終的に「いい」「悪い」はそれぞれの価値観によるものになりますが、ある側面だけを見て良し悪しを決め、食わず嫌いする、もしくは過剰に食べてしまうのはやや早計と言えるでしょう。

個人的にはさまざまな側面はあるけれど、ラム肉はしっかり食べておきたい食材であると考えています。

その根拠を見ていきましょう。

ジンギスカンの脂はお腹で固まる?

こちらは固まりやすいというのが適切で、食べた脂が全て体内で凝固する訳ではありません。

根拠は脂の融点。

お肉料理を作ったあと、少し時間をおくと料理やお皿に白い塊が浮いてきますよね。あれが「脂が冷えて固まった状態」です。

羊のお肉の脂は他のお肉と比べ融点が高いのです。

お肉の種類ごとに脂の融点を見ていきましょう。

  • 鶏・・・30〜32℃
  • 馬・・・30〜43℃
  • 豚・・・33〜46℃
  • 牛・・・40〜50℃
  • 羊・・・44〜55℃

確かにこう見ると、焼き鳥は少し置いても見た目に変化はありませんが、お肉をつけた後の焼肉のタレはちょっと目を離すとすぐ白い塊が浮いてくるイメージがありますね。

人の内臓温度は37〜38℃と言われていますので、確かに牛や羊の脂は体内の温度で溶かすことはできず、そのまま放っておくと固まってきてしまうでしょう。

これがお腹の中で固まるという噂の根拠でした。

お腹の中で固まるとどのようなことが起こるの?

サラッとした液体状のものより固まったものの方が消化・吸収しやすいのは想像に難くないですが、実際どうなのでしょう?

脂を消化するのは温度ではなく酵素です。

脂は胃で消化されることはほとんどなく、十二指腸に送られ胆汁により乳化されます。その後膵臓から分泌される消化酵素で分解されます。

問題はその間、胃の動きが止まってしまうこと。十二指腸が脂肪を消化している間は胃は働くことができないのです。

すると胃に消化できない食べ物が溜まっていき、胃もたれの原因になります。

ここでこのように思ったのではないでしょうか。

「あれ?お腹で固まるかどうかってさして重要ではないのでは…?」

実はその通りです。

強力な酵素は多少の分解のしやすさはあれどしっかりと分解してくれます。

それでも胃もたれが気になる、お腹を壊してしまう、便に油が混じるなど消化器に不安がある場合は脂を食べ過ぎないこと、そして消化不良の原因を考えることが大切です。

もしかしたら胆嚢や膵臓が弱っているかもしれません。

しかしこの解説により、ラム肉の油はお腹で固まるから吸収されにくく、そのまま排泄されるからカロリーを気にしなくていいという説の信憑性が揺らいでしまいました。

これについては後々解説させていただきます。

ジンギスカンと冷えたビールは相性が悪い?

ジンギスカンは固まりやすいのでキンキンのビールと合わせてはいけない、ということを聞いたことがありませんか?

その根拠はもちろん先に述べた脂の融点。

脂の溜まったお腹に冷たいものを流し込んだら油が固まって消化しづらくなってしまうよね、という話ですがどうでしょう?

融点が低めの鶏でさえ30℃で固まり始めます。

キンキンのビールは5℃以下。どんなお肉の脂も固まりますよね。

その後体温で溶かすことができるでしょうが、内臓の温度も下げ、内臓が効果的に動く温度を下回らせてしまいます。

ジンギスカンはタレをつけすぎると味が濃くなりお酒もつい進んでしまいますね。

そのお酒により冷えたお腹が消化不良を起こし、結果「ジンギスカンを食べたらお腹の調子が悪くなった、きっと融点の高いラムの脂が胃のなかで固まったせいだ」という説を生み出してしまったのかと思います。

また、追って述べますがジンギスカンという料理は野菜をたくさん食べられることで知られています。

可能性としてはあまり高くありませんが鍋でお腹を壊す人がいるように、食物繊維を摂りすぎてしまってお腹が緩くなるということもあるかもしれません。

スムーズに消化吸収してほしい時はそもそも脂の過剰摂取と冷たいものを控えること。

温かいスープやお酒を飲むならお湯割りなどでお腹を温めつつ食事することをお勧めします。


ジンギスカンはジューシーな食べ物です。あっさりとした鶏と比較すると確かにそもそも含まれる脂が多くなってしまうというのは事実。

それが融点の問題と混合してジンギスカンは脂が固まるから胃もたれする、健康に悪いという認識が生まれたのかもしれませんね。

ジンギスカン鍋はしっかり脂を落とせる構造になっているので、それを活用するのがいいでしょう。

結論

固まるが消化には問題なし!

そもそも冷たいものは消化に悪い!

ジンギスカンの脂は良質?

こちらの結論は良質と言っていいです。

ラム肉には良質な脂が含まれているので健康的、という話もよく耳にするかと思います。それは実際どうなのでしょうか。

一言に油と言ってもそれには種類があります。エゴマ油は体にいい、マーガリンは体に悪いなど、同じ油分なのに評価が割れていますよね。

脂はヒトが生きていく上で必要な三大栄養素である「タンパク質」「糖質」「脂質」のうちの「脂質」の一種です。

糖質脂質と聞くとダイエットの敵に見えますが、健康的に生活していくためには欠かせないものです。

油の良し悪しはその種類によって決まります。

脂の主成分である脂肪酸ですが、大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分かれます。

飽和脂肪酸って?

バターやラードなど、簡単に言えば固形で存在する脂はこちらの油である場合が多いです。

油の悪いイメージはこちらの油によるもの。

過剰摂取により悪玉コレステロールが増えてしまったり、動脈硬化や心疾患、糖尿病、肥満のリスクを高めます。

不飽和脂肪酸って?

一般的に「いい油」とされるのはこちら。

さらに一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸の2種類にわかれ、それぞれに役割があります。

一価不飽和脂肪酸は血液中の悪玉コレステロールを減らす効果があり、多価不飽和脂肪酸は動脈硬化や血栓の防止、血圧をさげて悪玉コレステロールを減らす働きがあります。

健康のために脂質が必要なら、このような良い効果のある油を取り入れたいですね。

ラムに含まれる油は?

固まりやすいと言う特徴を見ると体に悪い飽和脂肪酸かな?と思われがちですが、なんと一価不飽和脂肪酸

先に述べた三大栄養素の一つ、タンパク質。動物性タンパク質を摂るには動物のお肉を食べることが必須なのですが、ラードが挙げられていたように鶏、豚、牛などのお肉の脂は飽和脂肪酸が多く含まれます

ですがラムは良質な脂を多く含むお肉ですので、タンパク質を摂りつつ良質な脂を取り入れることができるなんともいいとこ取りの食材なのです。

ジューシーなので食べ過ぎに注意するのはもちろんですが、体に積極的に取り入れていきたい脂ですね。

結論

ラムの脂は良質!

飽和脂肪酸を避けつつタンパク質も摂れる嬉しい食材♪

ジンギスカンにダイエット効果がある?

さて、注目を集めるこのテーマですが、太りにくい食材ではあると考えられます。

その根拠ですが、ラム肉に多く含まれるアミノ酸、「L-カルニチン」の存在が挙げられます。

L-カルニチンは赤身のお肉や赤身の魚に多く含まれていますが、お肉の中では羊に特に多く含まれます。

何が良いのかというと、脂肪の燃焼を助けてくれるという点にあります。

そもそも脂肪の燃焼とはなんなのか。エネルギーはミトコンドリア内で作られ、原材料である脂肪酸を消費しながら体を動かすエネルギーを生み出します。

しかし脂肪酸は単体ではミトコンドリアの中に入れません。

そこで、カルニチンが脂肪酸と結合し、ミトコンドリアの中に輸送するのです。

カルニチンのおかげで効率良く脂肪酸からエネルギーを生成でき、結果脂肪燃焼につながっていくというわけです。

このカルニチンは体内で生成されるものではありますが、20歳ごろをピークにその生成量が落ちていきます。

年齢とともに痩せにくくなった、野菜ばかり食べているのになかなか痩せないという方はこのカルニチンが不足しているかもしれません。

ラム肉は食べれば食べるほど痩せる?

ここまでの話を聞くとそう思ってしまいますよね。

脂でコレステロールを下げ、お肉には脂肪燃焼を助ける成分が含まれていたら誰しもそう思います。

しかし毎日たくさんお肉を食べて楽して痩せよう!なんて甘い話はなかなかないものです。

先に申し上げたようにラム肉はジューシー。そして良質とはいえ油はカロリーが高いもの。

私たちが太る仕組みは単純で、摂取カロリーが消費カロリーを上回り、その余剰分を体に蓄えてしまうというものです。

その蓄えというのが憎き体脂肪。

つまりいくら燃焼を促しても消費カロリーを上回ってしまうと結局は太ってしまうのです。

とはいえ良質な脂と動物性タンパク質を摂取しつつ、カロリーを抑えたいという需要に羊肉はピッタリ。

特に同じ羊肉のマトンはローカロリーでタンパク質とカルニチンが豊富。

同じ100gのお肉で比較すると牛バラ肉が338kcal、豚肩ロースが237kcal、鶏もも肉が229kcalという中で、ラム肩肉は214kcal、マトンロースは192kcalとローカロリー。

食べれば食べるほど痩せる!とは言えませんが、週に何度か普段のお肉料理にラム肉を使用するなど、適切に活用すればダイエット効果は期待できるのではないでしょうか

また、ダイエット中だけどどうしてもがっつりしたものを食べたい!というとき、ジンギスカンを選択すれば野菜をしっかり食べられる上に罪悪感も少なく済むのではないかと思われます。

さて最初にご紹介した「ジンギスカンの脂はお腹で固まり消化・吸収されにくいからカロリーをカットできる」という俗説は、それ自体は正しいとは言いにくいものの「ラムの脂の融点の高さ」と「ラム肉はダイエットに効果的な成分が豊富であること」が混同して生まれた説であると考えられます。

結論

カルニチン豊富で比較的ローカロリーなので
ダイエット中にピッタリ!

ただし食べ過ぎ注意!

ジンギスカンはヘルシー?

さて最後のトピックですが、「ジンギスカンはヘルシー」という謳い文句をよく聞きますよね。

カロリーについては先に述べましたので、本来の健康的であるか否かについて述べていきましょう。

これまで脂については健康にいい不飽和脂肪酸であること、脂肪の燃焼に効果が期待できるカルニチンが多く含まれていることをご説明してきました。

その他についてはどうでしょうか。豊富に含まれる栄養素を見ていきましょう。

必須アミノ酸

必須アミノ酸とは体内で生成できないため食事から摂取する必要のあるアミノ酸のことを指しますが、ラム肉にはその中でもリシンメチオニンフェニルアラニン、そしてトリプトファンが他のお肉と比べ豊富です。

リシンは免疫力を高め、メチオニンはアレルギーを和らげ、フェニルアラニンは食欲を抑えてくれます。

トリプトファンは「幸せホルモン」とも言われるセロトニンを分泌するために必要なアミノ酸です。

セロトニンは夜になると安眠の助けになるメラトニンに変わります。

しっかり食べてこれらのアミノ酸を摂取したいですね。

ビタミンB群

ビタミンBと言えば肌を綺麗にしたり、貧血を防いでくれたりと女性に嬉しいビタミンですが、豚肉を連想する方が多いかもしれません。

確かに豚肉の方が多く含まれてはいるのですが、羊肉も負けてはいません。

これまでの解説でお分かりいただけたように、羊肉を食べるメリットはビタミンB群以外にもたくさんありました。

総合的に見るとやはり羊肉を推したいところですね。

鉄分

こちらも血のもとになり、貧血を防いでくれる女性に嬉しい成分。

赤い色味のお肉に多く、牛肉のイメージが強いと思います。

しかし羊肉の一つ、マトンロースは牛肉よりも多くの鉄分を含んでいます。

貧血が気になる方はしっかりと食べておくべきお肉です。

その他:お野菜がたくさん食べられる!

これまでお肉の栄養について掘り下げてきましたが、少し視点を変えてジンギスカンという料理についてのお話です。

ジンギスカンといえば、ジンギスカン鍋に野菜をたっぷり乗せ、豪快にお肉を焼いて食べる料理。

焼肉などとは異なり、たくさんの野菜を自然と食べることができるので、その分不足しがちな食物繊維や足りない栄養を摂ることができます


さて、ここまでさまざまな栄養素のお話をしてきましたが、これらの栄養素が多いのはラム肉よりもマトン肉。

マトンはカロリーも通常のラム肉よりも低いので、ローカロリーで栄養豊富、タンパク質も摂れて脂肪燃焼効果もある理想的な食べ物。

ラムと比べると食べづらさを感じるかもしれませんが、上手に焼けば柔らかくて美味しいマトンをいただくことができますよ。

結論

ジンギスカンは栄養豊富な上
野菜も食べられて健康的!

お肉はマトンがおすすめ!

まとめ

さて、ジンギスカンにまつわるさまざまな噂を正直に検証してきました。

その結果、

  • ラム肉の油はお腹の中で固まるが、健康上の心配はいらないこと
  • ラム肉の油はそのほとんどが良質な不飽和脂肪酸であること
  • ダイエットに効果的な成分が含まれているため太りにくく、適切な食べ方であればダイエットに効果的であること
  • 他のお肉に比べ、必須アミノ酸をはじめとした様々な栄養素が含まれており、健康維持に役立つこと

以上の4つをご理解いただけたかと思います。

私の結論としましてはやはりラム肉を含む羊肉は健康の面でもダイエットの面でも積極的に食べていきたい食材であると思います。

皆様のラム肉への印象が多少なりとも良くなっていれば幸いです。

穴場でジンギスカンを食べるなら?

さて、では実際にジンギスカンを食べるなら、当店生ラム本舗をおすすめします。

澄川という中心街からは少し離れた場所にあるお店ですが、有名店にも負けないお肉を提供していると自信を持って申し上げます。

部位ごとに注文できるため味わいや食感の違いを楽しむことができ、おすすめしてきたマトンロースももちろん取り揃えていますよ。

あまり知られていない穴場でジンギスカンを食べたい。ちょっと変わったラム料理を食べてみたいという方におすすめです。

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この記事を書いた人

生ラム本舗のWEB担当です。札幌でジンギスカン屋を初めて6年目になります。
観光客はもちろん知らない、観光ガイドになんて絶対に載らない、札幌市民でも用事がなければ絶対に来ない街、【澄川】と言うローカルな街で、地元民に愛される穴場のジンギスカン店を経営しております。

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